当然のように使われている数字、言葉。
普段疑問も持たないけど、結局それはどれくらい?それはどういう意味?というのはありませんか?
例えば災害情報。
台風が近づくと、気象情報で最大風速何メートルと言います。
なんだか、大変な風らしいけどどの程度なんでしょうか?
また、災害情報が発表されることがありますが、その言葉、結局どういう意味で自分は何をすればいいのでしょうか?
風速50メートル
風速50メートル、この数字は実感として、どんなものなんでしょうか。
時速に換算してみます。
50メートル×60秒×60分=180000メートル=180キロメートル
時速180キロですね。
初代新幹線が時速200キロ。
だいたい近いですね。
つまり、初代新幹線の屋根の上に家を建てて、歩き回るようなもんですね。
ほとんど狂気です。
たまに風速70メートルなんていうのも観測されますよね。
これだと時速252キロ。
比較的新しい新幹線の屋根の上ですね。
家が建っているのが不思議です。
これで外出するのは完ぺきに狂気です。
気象情報を聞きながらひきこもりに徹しましょう。
避難準備情報
最近の台風で大きな被害を出した高齢者施設。
施設の方には避難準備情報の意味が解らなかったことが、避難が遅れてしまった一因だそうです。
特に予備知識がない人は、この言葉からどういう行動をとるでしょうか。
「避難準備」ですから、貴重品をまとめてビニール袋で防水して、いつでも逃げられるように服装を整えて、雨合羽を用意して、最低限の着替えや食料をリュックに入れて、懐中電灯を用意して、靴を用意して、など、・・・・・よし、大丈夫。
これが日本語を理解する人がおこなう避難準備でしょう。
たぶん、たくさんの高齢者の命を預かる施設の職員さんたちは、きっとこのような「避難準備」をしていたことでしょう。
同じ立場なら、ぼくもそうします。
抜かりなく避難準備は出来ているかなって何度も確認して。
ところがこの台風による悲惨な災害が起こった後、マスコミなどを通じて、
避難準備情報の定義とは
「避難に時間がかかる高齢者等を事前に避難させること」
なのだということが繰り返し報道されるようになりました。
もう、「えっ、そうなんですか?・・・・・」という感じです。
日本語としての「避難準備」には、まったくそんな意味は含まれていませんから。
検索して、内閣府のページで、定義を見ました。
「避難準備(要援護者避難)情報」
名前の様子が今まで聞いていたのと違います。
要援護者避難情報なんて、気象情報で聞いたことがありません。
住民に求める行動として、
要援護者等、特に避難行動に時間を要する者は、計画された避難場所への避難行動を開始(避難支援者は支援行動を開始)
と、なっています。
他の自治体の案内を見てみました。
ぼくの地元、山口県では
「災害時要配慮者は、立ち退き非難する。」
となっています。
しかし、鹿児島県肝付町では
「拘束力:弱。事態の推移によっては避難勧告や避難指示を行うことが予想されるため、避難の準備を呼びかけるものです。」
となっています。
肝付町のものは一般の人の解釈に近く、山口県のものは、内閣府の定義に沿っているという感じです。
どちらにしても、いくら自治体が内閣府の定義を理解して書類を作ったとしても、日本語として聞いたとき、ほとんどの人に内容が伝わらないものは、人の命を左右する言葉としては、まったく用を成さないものでしょう。
早い改正を望みます。
解り難く、実感し難い数字や言葉、災害用語に限らず生活の中でいろいろありますよね。
気が付いたらまた書きたいと思います。それでは今日はこれで。