ぼくとお彼岸
彼岸花が咲いていたので、写真を撮りました。
日本の野に勝手に咲く花としては、かなり派手な花ですよね。
ハワイのハイビスカスに負けないなと、なぜか勝った気になります。
彼岸花、ああお彼岸なのかな。
ところで、お彼岸って何だっけ?
何だっけって、もともと知ってたっけ?
彼岸花は曼珠沙華ともいいますね。
なんだか仏教っぽい名前です。
ぼくは高校を卒業してからずっと一人暮らしで、親せき付き合いもなければ地区の催し物に参加する機会もなく今まで暮らしてきました。
結構な年齢になってきても、ごくたまに年中行事のやり方を聞かれると
ワタシ、ニッポンノフウシュウ、ワカリマセ~ン
と、ごまかしてきました。
そんなぼくが行政書士になりました。
遺言や相続などを業務として扱うようになると、ご高齢の方とお話しすることも増えました。
日本のいろいろなお祭りや習慣、宗教行事が生活に深く入り込んだ人生をおくってこられた方々です。
さすがにいつまでも、ワカリマセ~ンとエセ外国人を貫くわけにもいきません。
今回気になってしまったお彼岸を手始めに
ニッポンノフウシュウ
を、少しは知ってみようかな、と思います。
お彼岸ってなに?
場所としてのお彼岸・・・・彼岸ってどこ?
彼岸に相対する言葉として此岸(しがん)があります。
字面からして、彼岸はあっちの岸、此岸はこっちの岸ですね。
そして、あっちの岸は悟りの世界、極楽浄土なのだそうです。
そうすると、相対したこちらの世界は、そう、ぼくたちが居る煩悩と迷いの世界です。
この説からすると、彼岸というのは場所を特定する単語である、ということになります。
こういう昔からの言葉は、長い時を経る間に意味がうやむやになることはよくあります。
同じ単語で場所を表したり、日付や期間を表したり、行為を表したり、状態を表したりと。
以前、ハロウィンのお化けカボチャを紹介したことがあります。
ジャック・オー・ランタンといいますが、意味はランタン持ちの男(ジャック)なんです。
それが、「ジャック・オー・ランタン」の意味するものが、持っている人ではなくて、カボチャランタンそのものになったり、ジャックさんがどこかに行ってしまいウィリアムさんになったり・・・・。
神経の細かい人は昔話や伝説にはかかわらないほうが精神衛生上良いかもしれませんね。
暦としてのお彼岸
と、いうことで、お彼岸という期間についてお話しします。
春分の日、秋分の日は昔っからの祭日だから皆さんご存知ですよね。
何年か前と比べると、祭日がいつの間にか増えたり、天皇陛下の代替わりで名前がかわったり、固定日だったのが連休を作るために無理やり月曜日に移動したりして、良くわからないこともありますが、秋分の日はぼくを裏切らない。
・・・・と、思ったら9月22日になったり、23日になったり24日になったり。
ひそかに裏切られてました。
太陽の動きと暦がビミョウ~にずれてるからなんですね。
あっ、ガリレオ・ガリレイさん、ごめんなさい。
地球の動きガーですよね。
そして、その春分の日、秋分の日がわかったら、その日が「彼岸の中日(ちゅうにち)」といいます。
その前後の3日間、合計7日間をお彼岸といいます。
お彼岸ってなにかが起こる日なの?
この日は地獄と極楽のポイント10倍セールのようなものらしいです。
ちっぽけな良いことをすれば大善と判断され、ささいな悪事を働くと大悪と判断されるということです。
お彼岸には何をすれば良いの?
まず、お仏壇があればお掃除しましょう。
いつもわが家のように、罰当たりな「ほっとけ様」になっている所は、特に念入りにお掃除しましょう。
お掃除が終わったらお花、お菓子、精進料理などをお供えしましょう。
遠くて行けない人もいるかと思いますが、出来ればお墓参りをしましょう。
お花は以前は「しきみ」というのが多かったということですが、今は季節のいろいろなお花で良いようです。
お彼岸の食べ物は?
特別なものといえば、やはりおはぎでしょう。
たくさん作って、仏様に備えて、線香あげたら早速いただきましょう。
呼び方はぼた餅と、おはぎがありますよね。
ぼくは地方色かと思っていました。違うんですね。
春のお彼岸は牡丹の花の季節だから「牡丹餅」
秋のお彼岸は萩の花が咲くころだから「おはぎ」
だったんですね。
今年は9月22日が秋分の日で彼岸の中日。
前後3日間だから、23、24、25
今日が最終日「彼岸のあけ」。
まだ間に合います。おはぎ買ってきましょう。
それではまた。