キッチンは理科実験室だった1・コーヒー天気予報





キッチンで使う知識、遭遇する現象

ここには小学校から高校にかけて

理科の授業で習ったことがタップリ出てきます。

学校の勉強なんか何の役にたつの?!!

安心してください。

キッチンでいっぱい役に立ちます。

取りあえず、コーヒーのお話しから。

台風接近がコーヒーでわかる

その日は天気予報では台風が接近していると言ってました。

警戒して家に直接帰る人が多いのか、

ディナータイムでいつもならそこそこお客さんが入る時間

フロアはガラガラ。

フロアメニュー(飲み物やパフェなど)を作るカウンターに行くと

グツグツと音がします。

コーヒーが沸騰しているんですね。

コーヒーメーカーで保温してあるデカンタ

激しくはないけど、小さくグツグツグツグツ・・・

高い山に登るとお湯が沸く温度が下がるって

聞いたことがありますか?

あれと同じことが起こるんですね。

台風は強いのになると、

気圧は900ヘクトパスカルくらいまで下がります。

これは穏やかなお天気の日の1000メートルの山くらいの気圧です。

このくらいの気圧だと、水は(コーヒーの?)97度くらいで沸騰します。

そうなんです。

100℃を少しだけ下回るような保温だと、

強い台風が近づくと沸騰しちゃうんですね。

タイトルの天気予報というのは言いすぎですが、

わーっ、いよいよ台風がやってきたぞ

という実感を体験することはできるんですね。

ちなみに、コーヒーの美味しい温度は、

厳密には種類によって違うんですが、

大雑把には85度から90度くらいだそうです。

台風で沸騰するような保温はやめましょう。あれっ?

ついでに、気圧がものすごく高いところではどうなるんでしょう。

カリブ海のケイマン諸島のあたりに

結構深い海溝があります。

そこの水深5000メートルのところから

熱水が噴出している所があるそうです。

水深10メートルで1気圧増えるので、

そこは500気圧くらいあるんですね。

(几帳面な人は、501気圧だろうがぁって言うかもしれませんが

ぼくは、「どんぶり算術」という高度な計算術を使ってますので気にしません。)

ソフトボールくらいの空気を入れた風船を持って行くと

パチンコ玉くらいになってしまう(どんぶり算術による)圧力があるところ。

そこに、熱水鉱床という、お湯が噴出している所があるんです。

そのお湯の温度がなんと400度。

沸騰しない、単なるお湯なんです、400度の。

たまたまそこに噴出しているお湯が400度なんですが

たぶんもっと熱くても沸騰しないんでしょう。

ついでのついでに、ものすごく圧力が低いところではどうなるでしょう。

水は、その辺の温度で真空に近い容器の中に置くと

熱くもないのに沸騰します。

真空に近い環境だと

水は、個体か気体にしかなれないんですね。

そして、沸騰すると温度がどんどん奪われて、

凍ってしまいます。

気化熱というやつですね。

つまり、氷と水蒸気はあっても

水というものは存在しなくなるんですね。

ナフタリン状態です。

今回は、コーヒーからナフタリンになってしまいましたね。

これくらいにして、またこのつぎキッチンで理科を楽しみましょう。



投稿者:

souseisyosi

山口県防府市出身 東京農業大学卒業 いろいろな職業を経験後、行政書士に。 順風満帆な人生を送ってきた方よりはちょっと面白い人間に仕上がってきたかも。 とにかく人生楽しい。

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